2018年度が終わりに差し掛かったこの時期。
セクハラや性暴力、大学入試での差別、性的マイノリティへの差別発言など、今年度に起こった様々な性差別問題についてたくさんの方々と考える場を持ちたいと考え、今回のシンポジウム「性差別のない社会へ」を開催しました。
どれくらいの方々にご参加いただけるのか当日まで予想できておりませんでしたが、いざ開場すると、福島テレサの大会議室を埋め尽くすほどの合計70名弱もの方々にご参加いただきました。
はじめに当団体共同代表の二瓶由美子 ・ 藤野美都子 ・前川直哉より、それぞれ「財務省セクハラ問題と性暴力」、「医学部入試における女性差別」、「あいつぐLGBT差別発言」をテーマに講演を行いました。
その後「性差別のない、誰もが生きやすい社会をつくる」をテーマとしてパネルディスカッションを実施しました。
以下、パネルディスカッションで上がった話を掲載します。
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今年度は様々な性差別問題が起こったが、これらに対して怒らなければいけない。怒らないで済ませておくと社会はますます悪くなってしまう。声をあげなければいけない。
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セクハラなどに対して怒りを表すと、相手は「なにマジギレしてんの?からかっているだけなのに!笑いの空気が読めない人だ!」と言ってくることがあるが、これは非常に悪質で卑怯な差別のやり方である。からかいに対しても怒りを表すことができる、そんな場を作りたい。
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セクハラ、入試差別、LGBT差別などは、相手を”同じ人”、”同じ立場にある人”として見れば起こりえないできごと。相手をしっかりと尊重することが必要。人を人として尊重できる社会になることが、いろいろな人達が幸せに生きる道なのだと思う。
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「男の力ってすごいんだよね」という発言を耳にすることがあるが、男性と女性のスタートラインがそもそも違う。同じスタートラインから走り出したときの結果をまだ誰も見ていない。みんなのスタートラインを等しくできるような政治システムをつくり、様々な人が伸びやかに生きていけるようにしたい。
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「性差別のない社会をつくる」には時間がかかる。長期戦なので粘り強くやるしかない。女性やセクシャルマイノリティ当事者がしんどい思いをすることが多い。そういうときにいちばん大切なのは心が折れないようにすること。自分は一人ではない。こういうシンポジウムにこんなに沢山の人が来てくれた。希望がある。
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9年前の石原元都知事によるLGBT差別発言があったことから比べれれば世の中は良くなってきている。未来は少しずつ良くなっているということを信じよう。
以下、参加者の皆様からの声を掲載します。
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政治が…メディアが…そう言い放ち行動に移せなかった自分ですが、本日のシンポジウムで自分にできることがある!!むしろ、自分がやらなきゃ!!という気持ちに変われたことが大きな変化でした。
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性差別は簡単にはなくならないと思っていますが、こうした活動を積み重ねていくことが大切なのだと改めて実感しました。
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怒るときには怒る、おかしいと思ったら言う、ということが今の自分が社会のためにできることであると分かったし、勇気を持てた。
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当たり前だと思っていたことが実は差別だと気づいたら、そのことについて起こったり声を上げたりして行動することが大切なのだと改めて感じました。様々な観点から人権問題について考えることができてよかったです。
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ダイバーシティについて学ぶ機会・考える機会は少ないので、貴重な経験となった。私は十代ですが、若い人たちがこのようなことについて考えることが福島のためになると思っています。参加してよかったです。
参加してくださった皆様、ありがとうございました。
今後もダイバーシティにまつわるイベントを開催していく予定ですので、ぜひダイバーシティふくしまのHP、SNSをチェックしてくださいね。